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うつ病の症状って?

うつ病は精神的に落ち込む沈うつ状態が長期間にわたって続く症状です。その主な症状は精神的なものですが、肉体的な症状もあります。一般的にはベッドに入ってから1時間以上眠れない・早朝に目が覚めて眠れなくなるなどの睡眠障害が2週間以上続くとうつ病の疑いが濃厚といわれています。身体的な症状としては、耳鳴りや眩暈・頭痛・肩こり・胃痛・倦怠感・疲労感などが長期的に続いたり、食欲不振で何も食べたくなくなったり、逆に無性に同じものばかり食べたくなり、食欲が増進することもあります。精神的な症状としては、ともかく気力がなく、「何もしたくない」という気持ちに支配され、自分が大好きな趣味さえ面倒で億劫になり、美味しいものを食べたいという欲求さえなくなります。人と会話するのが面倒になるので、電話が掛かってきただけで気分が悪くなり、できるだけ人と接するのを避けたいと思うようになるでしょう。最初は外出が面倒という程度ですが、症状が悪化すると着替えや洗顔・立ち上がることさえ億劫になるため、トイレに行くのさえ面倒になり、ベッドから出ることができなくなることもあります。また集中力や思考力が極端に低下するので、酷い場合には自国語の言葉でも会話が成立しなくなったり、たった10本の鉛筆を数えるのにも、何度も何度も1本ずつ取り分けながら数えなければその数えた本数に自信が持てないようになります。そしてそのような状態を責める気持ちが強くなると、自分は生きている価値が無いと考え、自殺願望が芽生えることも少なくありません。

うつ病の種類って?

うつ病の種類は、分類方法によって様々あります。
◆うつ症状の病状で分類
・あまり大きな問題の無い正常なうつ状態
環境変化や身近な人の死などで起きる精神的な沈うつ状態ですが、精神的な沈うつはあっても日常生活ができないほどではなく、ある程度の期間で通常にもどる。
・軽症のうつ病
本人は精神的沈うつがあっても、周りの人にはうつ症状とは分からない程度。
・気分変調性うつ病(神経性うつ病)
軽症のうつ状態が2年以上という長期間続く状態。
・大うつ病
うつ病の中で重症に分類されるうつ病。
・躁うつ病
極端に精神的なハイに陥る躁状態と落ち込むうつ状態を定期的に繰り返すうつ病。
・季節性うつ病
日照時間が短くなる時期に発症し、日照時間が長くなり始めると回復するケースが多い。
◆うつ症状の原因で分類
・内因性うつ病
うつ病になった原因が不明で、性格や体質によって発症するのではと考えられているうつ病。
・心因性うつ病(反応性うつ病・抑うつ神経症)
仕事や人間関係などの精神的ストレスが原因で発症するうつ病。
・身体因性うつ病
肉体的病や病気の薬などが原因で発症するうつ病。
◆うつ病の形態で分類
・躁うつ病
上記参照
・単極型うつ病
うつ状態だけが周期的に軽い・重いを繰り返す症状。
・初老期うつ病
40~50代になって初めて発症するうつ病で、加齢による能力の衰えが原因となることが多いうつ病。
・仮面うつ病
眩暈や肩こり・疲労感など肉体的不調しか感じず、本人も医師もうつ病と気が付きにくいうつ病。

うつ病の原因って?

うつ病は元々、「心の病」と呼ばれていますが、近年では脳内物質の不足によって起きているとわかってきました。具体的には、脳内物質のセロトニンの不足が大きく関係しているといわれています。しかし、それは症状の一つにすぎません。では、なぜ脳内物質が不足してしまうのか?となると、結局、元のところに戻ってきますが、精神的なストレスが原因になることが一番多いといわれています。多くの場合は、仕事や学業のストレス・人間関係のストレスなどが原因のことが多いようです。でも、精神的ストレスは、「嫌なこと・つらいこと」ばかりではありません。時には、結婚・就職・進学・出産・転居など、自分にとって嬉しいことが原因になることも知られています。自分にとって嬉しい出来事であるために、その喜びのほうが勝っていて気が付きにくいのですが、そのような大きな環境変化は精神的に様々なプレッシャーやストレスを与えることになり、気が付いたら突然気分が落ち込んでいたということもあります。このように、うつ病の殆どは心因性の原因といわれています。ですが、原因はそれだけではなく、肉体的病が精神的落ち込みや焦りに繋がり、うつ病に発展してしまうこともあります。また、脳に何らかの衝撃を受けたり、薬の副作用、加齢などが原因のホルモンバランスの崩れや能力の低下が原因となって発症するケースもあるのです。さらに、真面目な人はうつ病になりやすいといわれるように、その人の性格や体質も大きく関係しているでしょう。

うつ病になったら?

うつ病は、そのタイプによって治療法も変わりますし、症状によって薬も変わります。うつ病の治療薬には、主に抗うつ剤・精神安定剤(気分安定剤)・抗不安薬・睡眠薬(睡眠導入剤)を使用します。それぞれの薬は、ものによっては何十種類もあります。その中から精神科医が症状にあわせて判断しながら薬を組み合わせて処方します。また、それと平行して、患者が希望するようなら、あるいは、医師が必要と判断すると、カウンセリングを行うこともあります。ですから、まず専門の医師に掛かることが重要なのですが、精神科受診は避けたいと考える人が多いのが現状です。そのため、心療内科を訪れる人も少なくありませんが、心療内科は精神的な原因で肉体的な病が発症した人を主に診療するところです。例えば、神経性胃炎とかストレス性胃潰瘍などです。心療内科の医師は、抗うつ剤を処方することはできても、その人の精神状態に最適な薬を判断して処方する専門家ではありません。自分がうつ病かもと思ったら、できるだけ早い段階で精神科を訪れるようにしましょう。テレビドラマなどの影響で勘違いしている人も多いですが、基本的に定期的な検診とカウンセリングは別物です。医師は症状を聞いて薬の効き目を確認しながら処方を変えたり続けたりを判断します。なので、殆どの場合、「具合はどうですか?」と症状を聞くだけで、診療時間は5~30分程度です。カウンセリングは医師ではなく、カウンセラーの予約を取って掛かる事になっているのが一般的です。

うつ対策のサプリメントって?

うつ病は、脳内物質の不足で起こるといわれています。うつ病の症状にもよりますが、一般的には脳内物質のセロトニン分泌量が不足すると起きるというのが、最近の定説です。また、ビタミンB1の不足などもうつ病に影響していると考えられています。ですから、うつ病の薬は、それらの物質を補うよう作られているのです。とはいえ、なかなか自分の症状に合う薬と出会えるとは限らないのが現状でしょう。抗うつ剤と同じような効果を持ち、同じような成分を配合したサプリメントが最近では数多く出回っています。うつ対策として有効だと思われるサプリメントは大きく分けると、
・セロトニンやノルアドレナリン、アドレナリン、ドーパミンなどを増やす効果のあるサプリメント
・セロトニンやノルアドレナリン、アドレナリン、ドーパミンなどの原料となる基本アミノ酸を含むサプリメント
・脳の働きを向上させるとされているビタミンB群を多く含んだサプリメント
・セロトニンなどの脳内物質を運ぶ脳内伝達物質の働きを向上させるといわれているDHAが含まれているサプリメント
になります。しかし、これらのサプリメントはうつ病の初期段階に、「もしかしてうつ?」と思って使うのには適していますが、症状が悪化している場合には、まず医師の診断を受けて適切な抗うつ剤を処方してもらうことが重要です。それに、サプリメントとはいっても、中には強い副作用を起こしたり、他の薬剤との併用が危険なものもありますから、使用に当たっては医師に確認するのが望ましいでしょう。

うつには周りの協力が必要?

うつ病に周りの人の協力が必要かというと、もちろん、必要でしょう。でも、協力以上に必要なのは、周りの人の理解です。うつ病になってしまうと、様々なことが以前とは違ってしまいます。例えば、有能だった人が失敗ばかりしてしまうようになったり、明るかった人が無愛想になったりするでしょう。ですが、それはうつ病のせいであり、本人に非はないのです。また、うつ病の人は自殺願望を持ったり、自殺願望など無いのに無意識に電車に飛び込んでしまったりすることがあるので、あまりにも様子がおかしい時には気をつけてあげるなどの配慮は必要になります。でも、他にできることはありません。むしろ、何もしない方がいいのです。相手から話し掛けてきたら話を聞くだけで十分です。実際、うつ状態の時には話をするのも億劫で大変なのです。「『がんばれ』は禁句」などとよくいいますが、うつの人に対して何かをしなければと考えることが間違っているのです。無理に声をかけたり励まさない、気分転換をさせようとしない、相手が求めなければ関わらないのが一番望まれていることです。うつ病の人に迷惑をかけられることもあるかもしれません。でも、本人が一番、自分を責めており、つらい思いをしているのです。できれば、うつ病の人を責めず、励まさず、回復するのを気長に待ってあげてください。とはいえ、中には誰か(主に恋人)に対する依存心が極端に強くなるケースもあります。そのような場合は、あまり深入りしないようにするのがお互いのためになるでしょう。